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2011.11.29 創作9
四谷署には捜査本部より協力の依頼が入っていた。四谷署から出向いたのは捜査一課・村上伸夫係長であった。四角いがっしりとした体躯で肩を揺すりながらやってきた。
「署長がお待ちかけです」
「恐縮です。ご案内をお願いします」
鳥居は敬礼をしながら、素早く挙げた手を下ろした。
一階受付を廊下を直進すれば、奥の一室が署長室であった。四谷署署長・橋本潤一警視は40歳半ばであろうか、長身痩躯の男でかぎ鼻の整った顔つきの男である。ゆっくりと立ち上がると、軽く敬礼をした。
「この度は誠にお世話になります。感謝しております」
「お互い様です。当署でもご協力願うこともありましょう」
鳥居はそれには答えられずに口を閉ざしていると、署長は話を続けて言った。
「村上警部が説明します。警部と打ち合わせて下さい」
促すように署長は村上警部に視線を移す、村上はそれに応えた。
「では、会議室にご案内します」
鳥居と若水刑事は敬礼をして、村上の後に従った。
捜査一課係長は二人の刑事を会議室に招じると、二人の前に席を引いて、二人にも席を勧める。
「直ぐに担当の刑事を呼びます。その前に、下高井戸署の山上刑事からお電話です。その電話でお話下さい。ボタンの0を押せば外線に繋がります」
鳥居警部は下高井戸署へ電話をして、山上警部に繋ぐと、案の定、菊池刑事が情報収集のため来署が遅れると言う報告である。勿論、他署の手前、すぐに来署するように叱責するが菊池の常套手段で、彼は捜査の前には必ず情報収集をするのである。大体がインタ~ネットでのものであるが、納得がいかないと資料室で確認作業をするのは常套手段であった。しかし、これは下高井戸署の特殊な事情で他署には理解されない事であった。
下高井戸署の佐伯課長は名物課長で、現場主義を貫き、出世より現場捜査が信念で、そのためには上司の反対も辞さなかった。部下が課長に指示に従っている限りは現場に役立つ行為は最後までかばった。菊池が多少、常識を超えてた捜査に集中できるのは、佐伯警部の後押しがあるからだ。
通常は警察と言うものは、上意下達で上官の命令は絶対服従が原則ある。下高井戸署は特殊なのだが、それを説明しても理解を超えている、仕方なく考え出したのが通常の規範にあわせて納得をしてもらうことだった。
「申し訳がありません。菊池刑事が何らかの情報を掴んだようなので、少々、遅れると言うことです。ご容赦願います」
村上警部は一瞬目を見張ったが「そうですか」と応えた。
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