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貴州、雲南州辺りの布依族・壮族・タイ族・苗族ら少数民族の伝承について収集していて、「狗耕田・兄弟分家」伝承は日本に伝わる「花咲爺」物語の原型であることを知ると、ますます、江南と日本列島の繋がりが濃厚なのが判る。

これは伊藤清司の「雲貴高原の民間伝承」による判断だが、それによると、朝鮮半島にも同じ伝承が存在している。これは朝鮮もまた、貴・雲省の伝承の影響が窺われる。
私は「倭」と「苗族」との関係を考察した結果なのだが、「倭」の一分野である「苗族」はますます、日本列島の・特に南九州との関係が濃くなったと考えられる。

壮族の「狗耕田」(花咲爺物語の原型)はこうである。
兄弟が分家し、親の遺産を分けた。兄は財産を独占し、弟には一匹の犬と僅かの田圃しか与えない。ある日、弟はその犬に犂(すき)をつけて、田を耕そうとした。牛の群れを追いやった男がそれを見て嘲り笑い「犬が犂を曳いて耕作できるなら、この牛を全部やろう」とからかった。ところが、犬はそれを見事にやってのけ、弟は牛を手にいれた。兄がそれを知って妬み、弟から犬を借り、真似て通りがかりの人と賭けをして負ける。兄は怒って犬を殺す。弟は犬の死骸を貰いうけ、埋葬し、その塚の上に竹を植えた。
竹は、みるみるうちに成長し、その上から金銀が降ってきて、弟は大金持になる。兄はまた真似をし、竹を強く揺すると、犬の糞が降ってくる。怒って竹を切り倒す。弟はそれで鳥かごをつくり、にわとりを飼うと、籠の中はたちまち、卵で一杯になる。兄はまた真似をすると、にわとりは皆、死んでしまう。怒って壊し、籠を燃やしてしまう。弟はその灰を集めて、白菜畑にまく。すると白菜は船ほどの大きさに育つ。弟は町に出かけて、船主にその白菜の話をすると、信じない船主は弟の話に賭けをする。弟は船主を白菜畑に案内し、その賭けに勝ち、得をする。兄がまた残りの灰を自分の畑にまく。すると、、やはり巨大な白菜が育つ。小踊りして喜び、早速町に出かけ、別の船主に賭けを申し込み、その船主を畑に連れてくる。しかし、大きかった白菜はいつの間のかしぼんでしまい、財産を失ってしまう。

花咲爺は老人同士の話だが、木の話は兄弟になっている。しかし構造的には同じで、欲張りな方が財産を失い、正直で欲のないほうが財産を得る。と言う話である。ここでもう一つ大事なのは「犬」がその発端を作ることだ。

江南の「倭族」特に「苗族」には、<犬祖>神話が有り、「犬}が自分たちの祖先だと伝承されている。南九州には「犬」にまつわる伝承が多く、特に隼人の「犬の遠吠え」は宮廷にまで持ち込まれている。
その世俗化が「花咲爺」の話に象徴されたと思われる。日本独特の借りもの話である。
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