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何やら、御前試合の夢を見た。如何してこんな夢を見たのか解らないが、面白かったので創作する。

生死をかけた戦いであった。向き合う両名は、一方が太刀、他方が短槍であった。勿論、真剣である。裁く審判も又、紋付白袴で白たすきで、大地を固め、足を僅かに開く。軍配は雷となって稲びかり、風雲急を告げている。
「オウ」と裂ぱくの気合を発すると、両者は左右に分かれて、対峙する。両者とも正眼に構えて、間合いをおく。先ず、攻撃は槍の鋭い突きから始まり、ハッシと青い剣が受けて払う。鷹の発する金属音がして、熱い火花が周囲を緊張させる。
槍は獲物を狙う、くちなわのように素早く鎌首を伸縮させる。眼光は黄金に光り、切っ先は真っ赤な炎となって、相手の急所を狙う。猛虎は素早い動きで、それを防いだ。数合の絡み合いは、一瞬、二人に間合いを許す。・・・間ができ、両者の額から一筋の汗が落ちる。たちまち、汗は充満して噴出し、太刀の男の肩が緩んだと思う瞬間「殺られる」と翳める。審判も殿上の主君も、短槍に気迫を視た。
が、暫らくは息苦しい沈黙が流れる。非情な審判は、その間合いを許さない。「はっ」と気合を付け、再開を促す。再び槍が空間を突き崩し、風を起こして、雷鳴を呼ぶ。槍を引き、蛇のような素早さと陰険さで突きまくる。太刀は防戦一方である。刀は耐えて槍を払い小刻みに左右に飛んで、槍の矛先を交わそうと必死である。しかし、蛇槍は龍と化し、大地に根を張り轟き渡り、防ぐ虎を飲み込もうと希う。最早、勝敗は見えていたかに思われる。虎の動きは封じられ、息を止め受けて立つより術を知らない。持久戦は負けに等しい。槍は直も激しく風となって付き捲る。
一瞬、太刀は止まって静止したかに見えた。槍が鋭く相手に迫るが、一息、判断の迷いが垣間見られた。止まるはずのない相手が命を捨てて、的となる。その予期せぬ思いが槍に躊躇いが生じる。突いた槍は確かに相手を捕らえてはいた。しかし、浅かった。致命傷にはならず、胸の上部を刺し、相手の皮膚から血が吹いた。と、太刀は槍を払いざま、相手の右肩を斬った。手ごたえはあった。次ぎの一瞬、太刀もまた、踏み込まなかった。そのまま、にじるように後ろへ下がった。攻撃を止めたのである。
それは掟違反である。勝者は必ず、敗者を葬らなければならないのだ。そして、倒された敗者を確認してしんばんは軍配を上げるのである。それが「神」である審判の役割なのだ。
しかし、審判は水平に軍配を保ち続け手から、それを引いた。そして、殿様に向かい「勝負がつきました」と宣言したのである。殿様は厳しい口調で「軍配は降りてはおらぬ。その方の肩にある」と咎める。「死罪は私めに」と審判は膝まずく。殿様は「それ」と正殿の片隅に控えているつわものに告げた。審判の武士は両脇を殿様の家来に捕まれ、試合場を退いた。
その時、敗者の槍の武士に向かい「死ぬな。必ず生きて大役に殉じろ」と告げた。
「何を」殿様は審判を詰る。「掟は掟だ」殿はそう呟くと、目を見開き、それを仰ぐ。

これは先日見た夢を書き付けてみたのである。ここから様々な状況が考えられる。後日、その試合の前後を創作し、少し物語を展開してみようと思う。
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