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昔、高辛氏の時代に西北域の民族・犬戎が襲ってきた。帝は「告」を出し、犬戎の大将・呉将軍の首を取った者には、黄金と領地を与え、末娘を娶らせると公示した。すると、帝の飼っていた五色の犬・盤瓢(ばんこ)が呉将軍の首を咥えてきた。帝は喜んだが、犬に姫を与えることを悩み、家臣と協議したが結論が出なかった。しかし、姫はこれを聞いて、国が決めたことは守るものだとして、盤瓢の嫁になる。盤瓢は姫を背中にのせて、南山へ走り、石室にこもった。そこは人の寄せ付けない険しい所で、犬と娘は生活し、三年の間に六男六女をもうけた。盤瓢が死んだのち、その子たちは互いに夫婦になった。彼等は五色の衣服を好み、尻尾があるように見えた。母親は、のちに国へ戻り、帝に申し出て子供達を呼び寄せたが、言葉が通じず、平和を好まず、山谷に入りたがったので、帝は青山た広い沢のある地に住まわせ、その子孫は、犬の功績と母の地位に免じて、農耕や商いを営む時には、租税を免除された。それが、今の武陵の蛮である。

三から五世紀の中国・中南部洞庭湖の山地に住む民族(現代のヤオ族、苗族など)の祖先の伝説である。

「後漢書・注釈」によると、湖南省西部・武山の中腹にその盤瓢の石室があり、狗に似た石が存在する。盤瓢の塚と言われている。
東晋の時代・四世紀前半の「晋記」(干宝)には、武陵、長砂、ロコウ、の異民族は盤瓢の子孫であって、盤瓢は険しい山に住み、度々害をなすので、魚肉のたたきを供え、大声をあげてそれを祭ると述べ、山神としての犬信仰が存在したことをのべている。

湖南、広西、雲南に住む苗族も盤瓢の子孫と言われ、盤瓢の妻の生んだ六男六女が苗族諸部族の祖となった。苗族は年の初めに盤瓢を祭る。そう清氏の記録にある。(山海経・注釈)

<雑記>
犬祖伝説などは、犬が人間の繁殖に信仰上最も直接的に関与している。犬は多産系で豊穣を意味し、マナ行為の延長だろう。出産の前に苗族は犬を食べてしまうと言う。

平岩末吉は、女性の生理臭に犬やオオカミは寄ってくると言う。

「肥前国風土記・藪郡の条」
景行天皇の巡幸を迎えて、天皇の犬が吠えたが一人の産婦が犬を覗きこんだら犬は吠えるのを止めたという。
産婦には呪術的性向があり、その霊力が犬を抑えたといわれている。

鹿児島・肝属郡南部では、子供がうまれて最初の三月三日にカンダテ祝いを行い、その日は犬を上座に据え、これに衣類を着せてから、子供に着せる。

長野県諏訪では、糠を死出の旅路で出会った時に、犬に舐めさせながら行くと言う。

奈良では、犬を大事に面倒を見ておくと、飼い主が死んで三途の川を渡る時、その犬が背負って渡してくれる。冥土の苦行も犬が代行してくれると言う。

犬が人間を他界へ導くと言う思想は古くから世界に存在する。

アテネがオヂュセウスの前に現れた時、人には見えないが犬には見えた。

ユダヤの古い伝承では、犬が遠吠えするのは、死の天使がやってくる報告である。

「ケルト族のオ~レン」の猟犬が亡霊を見て哀しげに泣く。

秋田北部では、犬が<くもかく(遠吠え)>する時は霊が歩いているので、死人」の出現を知らせていると言う。

鹿児島国分市では、夜、犬が遠吠えするのは、人の霊が出た時だと言う。



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